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□何よりもその口から
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「ちょ、おま…っ どこ触って…っ!」


優しく、焦らすような触り方。


「……っ」

「獄寺…イイ?」


「死、ね…バカ本…っ」



俺の反応を楽しみながら、悪戯チックに

にっと笑ったかと思うと、俺の耳元でこう囁いた。


「…やめてほしい?」


「…ったりめーだろ…っ」 必死に答える俺。


「じゃあ…言って?」

「…は…?」

「武、好きって。言ってくれたらやめる」

「なっ…アホか…っ」

「じゃあ、やめない」

「え…ちょ、おま…っ!」


無理矢理ズボンを剥ぎとられ

俺の濡れた自身が露になる。


「わ…何、獄寺…まだ直に触ってないのに、こんなに濡らしたのかよ?」


「…っ…るせ…っ」

先端からは、十分すぎるほどの蜜があふれ出て

びくびくと脈を打っていた。


そんな俺を、まじまじと観察する山本。


「ば…っ 見んな…っ」


必死に両手で隠そうとしたら、即座に手首をつかまれて

俺の両手を、片手で上に持ち上げた。



「何で?」と俺に問いながら、亀頭をぺろ、と舐める。

「うあ、あ…っ!」


舌先で、鈴口をぐりぐり弄られると

先端からは、とめどなく蜜があふれ出てくる。


「あアっ!んう…っ」


俺は、ずっと言葉にならない母音を漏らすだけ。


すると、不意に山本が声をかけてきた。


「…まだ、やめてほしい?」

そう言いながら、山本は俺の自身を

ゆっくり口に含んでいった。


「ふあぁっ…!い、や…っ」

「ひゃあ、ひえよ(じゃあ言えよ)」

「んああっ!ば、かっ…しゃべんな…っ」


もう、俺の絶頂が近いことを察して

山本は、わざと口の動きを速める。


「ちょ…っ もっ…でる…っ」


その瞬間、山本が俺の根元を、きゅっと握った。


「いっ…!」


山本の手によって遮られた絶頂。


「ちょっ…はなせよ…っ!」

「じゃあ、言えって」

「……っ」

「言わないと、いつまで経ってもイけねーよ?」



──も…無理…限界…




「…す、きっ…武っ…すきぃ…っ!」


そう言い放った瞬間、山本の手が

根元から離れて、俺は思いっきり吐精した。






その数分後、山本が病院に運ばれたことは

言うまでもない。




fine.

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