君から届いた恋文

□君の涙にキスをした
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『今日は楽しかったね〜!』



「そりゃよかったぜぃ。
二人で出掛けるのなんて、久しぶりだったしな。」





水族館からの帰り、まだ時間があったから俺は侑莉を俺の家に上がらせた。



二人きりと言えど、さっきまでは外で他の人間もいた。



今、俺の家には俺と侑莉だけ。



"二人だけの空間"と言うのは本当に久しぶりだ。





「じゃあ俺、何かに飲み物取ってくるな。
紅茶でいいか?」



『私は何でもいいよ。
ブン太にお任せする〜。』



「了解、じゃあちょっと待ってろぃ!」



『うん、行ってらっしゃい。』





部屋に侑莉を残し、俺は階段を下りてキッチンへ向かった。





「はぁ…。」





思わず漏れた溜息。



これは疲れたから…とかじゃない。



ただ…この限られた二人だけの空間に限りがあるんだ。



それを考えたら、苦しくなる。



俺はコップに紅茶を注ぎ、戻ったら笑顔になれるように…と気を入れなしながら階段を上り、部屋の扉を開けた。



ガチャ





「お待たせ〜!って…あれ?」





さっき座っていた場所に侑莉の姿はなく、ふと視線をずらすと…



机の横に横たわり、寝息を立てている侑莉の姿。



俺は机に運んできた紅茶のおぼんを置くと、侑莉の体を抱き上げ、布団に横たわらせた。





「結構はしゃいでたからな…
疲れちまった?」





俺の言葉は独り言としてかき消され、ただ目の前で寝ている侑莉の髪を撫でた。






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