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□あなたと見る地球
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空を見上げれば満天の星空
戦いのまばゆくも恐ろしい光ではなく全ての物に優しく降り注ぐ美しい光
何億光年離れていても
星の瞬きは地球に広がる
マリナはそんな星空を見上げながら思わず感嘆の声を漏らした
アロウズの崩壊後の目まぐるしく変わる世界
再び国として歩み始めたアザディスタン
忙しさのあまりにこうしたものに想いを馳せる時間はなかった
「…なんとなく予感がしたの。こんな夜に貴方がやってくるような…」
マリナは虚空に話しかけた
いや、そこには人がいた
「…マリナ」
刹那だった
あれから何ヶ月かたった
でも…まるで美しい星のように二人の心には互いの存在が光輝いていた
それは、決して燃え尽きることのない永遠の星
「元気に…しているの?」
「ああ…お前こそ、以前より痩せた気がする」
「私は平気…今日はどうしたの?」
「なぜか…会いたくなった」
刹那はマリナの瞳から目を逸らし無言になる
そんな刹那に優しくマリナは微笑む
「…刹那、一つお願いがあるの」
「なんだ?」
「地球を…見たいの」