音楽練習棟

□楽器のお話
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〜Violin〜


バイオリンパートリーダーの辰伶だ。ここでは俺がバイオリンと言う楽器について説明させてもらう。
俺達が演奏するバイオリンは、オーケストラでも最も重要で目立つ楽器の一つと言って良いだろう。人数が多いからと言って手抜きして良いなどと言う事は断じてないぞ!!
音楽史上、楽器は人間の生きた声に近付くよう改良された。そして、バイオリンは楽器の中でも最も理想的で完成したものだと言われている。つまり、バイオリンは最も人間の声に近いと言えるわけだな。よって、人声のように歌う奏法も可能だ。
楽器の構造としては、本体に張られた4本の弦を右手に持った弓(馬の尾の毛が張られている)で擦ることで音が出る。これは全ての弦楽器に共通しているぞ。この4本の弦は低い方からG(ゲー)線、D(デー)線、A(アー)線、E(エー)線と呼ばれる…と、ここで説明しておくが、音楽用語には基本的にドイツ語が用いられる。音階もいわゆるドレミに対応するものは

C(ツェー)、D、E、F(エフ)、G、A、H(ハー)

となる。覚えておくと便利だ。
バイオリンの音程は左手で弦を押さえる事で変わり、弦の呼び方は全く押さえていない時の音に由来している。例えばG線はソの音だな。因みに『G線上のアリア』(J.S.バッハ)と言う曲を知っているか?あれは本来G線一本で演奏されるからついたのだ。そして最高音のE線は最も輝かしい音色を持ち、バイオリンの生命線ともいえるものだ。
オーケストラでは第1バイオリンと第2バイオリンの2パートに分けられ、第1バイオリンの首席奏者はコンサートマスター(女性はコンサートミストレス)と呼ばれる。通常は略してコンマス(コンミス)と呼ばれることも多いがな。コンマスはバイオリンのみならずオケ全体の演奏の中心となる重要な役割を担っている。指揮者ではなくコンマスがテンポ等の中心となることもあるぞ。
独奏楽器としても優れているので、ソロのバイオリン奏者を置くバイオリン協奏曲もある。チャイコフスキーのもの等が有名だな。このような曲を聴く時はソリストの超絶技巧に酔いしれるも良し、様々な楽器とハーモニーを作るオケのバイオリンを聴くも良し…。実に楽しみの多い楽器なので是非注目していてもらいたい。
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