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□最近…
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『最近…』
阿「泉ぃー!栄口ぃー!」
泉「お、阿部じゃん」
阿「なぁ、最近三橋が俺に対して冷たくなった気がするんだけど、どう思う?」
栄「いやいや、来て一番最初に言う事がそれってどうなの」
泉「は?今頃気付いたの?阿部って相当な鈍感野郎なんだな」
栄「まぁまぁ、しょうがないよ泉。だってキモべだもん」
阿「ちょ、栄口それひどくね?てかキモべって何?もしかして俺の事?」
栄「もしかしなくてもお前の事だよキモベ。マジキモいから近寄んないでくれるかなぁ?」
泉「あ、栄口が黒くなった」
栄「というか俺の三橋に何してくれちゃったの?変な事してたらお仕置きしちゃうよ?」
阿「ちょ、目が笑ってないよ栄口…!」
泉「こうなったら誰にも止められねぇよ。さっさと吐いた方が身のためだぞ、阿部!」
栄「言って?阿部クン?」
阿「あぁぁの、だから、三橋に今日は体重何kgだった、とか昨日の晩メシ何食ったとか聞いただけで…!」
栄「それだけじゃないでしょ?あの素直な三橋がたったそれだけの事で人を避けたりしないよ。…まぁ隠すつもりならこっちもそれなりの手段に出るけど…?」
泉「おい、お前このままじゃ抹殺されるぞ…!」
阿「あ、あと!シャンプー何使ってるとか夜寝るときはパジャマかTシャツかどっちなのかとか…」
泉「うわキモ」
阿「最近メールの返事が遅いけどどうしたんだとか、メアド変えたのなんで俺だけに教えてくれなかったんだとか…」
泉「ここまで来るとキモいよりウザいだな。つーかアドレス教えなかった時点で気付けよ」
栄「ふぅん…。なるほど、阿部が嫌がらせをしたせいで三橋は阿部を避けるようになったのか」
阿「それは違う。俺はただ三橋の事をもっと知りたいから少し突っ込んだ質問をしただけで…」
栄「それを嫌がらせって言うんだよ。口で言っても分からない阿部クンには身体に直接叩き込んだ方がいいのかな…?」
阿「すすすいません、すいません!十分わかりました!もう二度と三橋に話掛けないので許して下さい栄口様!」
栄「分かればいいんだよ、分かれば」
泉「おい、お前三橋に話掛けないでどうやって野球すんだよ」
阿「いや、だって俺と三橋は心の中で通じ合ってるからだいじょ…ぶはっ!」
栄「阿部マジ抹殺したいよ」
泉「…むしろ今の一発で死んだんじゃね?」
*Fin.*
→あとがき。