自虐詩 -Diatraction-

□作品No.76〜80
2ページ/5ページ




NO.77

DIRGE


五線譜に殴り書いた
いつだって反逆的な音は
誰のせいでもなく
僕を苦しめ
それでも澱んだ空に
唄わずにはいられない
そんな冬の午後
雪と天使はまだ降りてこない



―――――――――――――――
五線譜に書いたのは「葬送歌」。
苦しいのは
生きているのに存在を弔われるからで
それでも願うのは安らかな死。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ