自虐詩 -Diatraction-

□作品No.61〜65
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NO.62

仄かに匂う
濁った血



仄かに匂う濁った血の匂いに
(それは果てしなく
 遠くにあるのだけど)
明日見る夢に溺れたいと願う

さざめくのは
木漏れ日の風ではなく
沸騰して
穢れを残して蒸発した
仄かに匂う濁った血の痕

仄かに匂う残り香は
どこまでも悪意を持っている
黒く染まる空は
夜のせいだけではなく
心から滲み出た色だと
誰かが言った

残り香は空よりも深く黒く
傷口を開くことに懸命で
いつまでも
古傷に苦しむしかなくて

仄かに匂う濁った血を
僕は体に湛えてる



―――――――――――――――
一番言いたかった事、
最後の方の
「傷口を開く事に懸命で
いつまでも古傷に苦しむしかなくて」
この部分だけなんですけど(苦笑
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