自虐詩 -Diatraction-
□作品No.55〜60
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NO.57
錆びた十字架
キリスト様の血は蒼く
私には紅い血が流れてて
手首を切って初めて知った
私は天国には逝けないと
それでも私は鏡台の前で
手首を切るの
映るのは
赤く歪んだ影
錆びた十字架だけが
鮮明な姿で揺れている
ねぇ
どうして泣いているのかしら
―――――――――――――――
神からさえも見放されて
生きる理由も死ぬ理由も解らず
ただ、泣くしか出来なくて…。
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