恋愛詩 -Heart-

□作品No.51〜55
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NO.51

オレンジの中の渡り鳥



愛してると囁いて
優しい風をくれた冬の終わり
愛してと囁いて
風が痛いと泣いた冬の始まり
温もりを探しに貴方は去って
独り凍える私は此処で
貴方の幻燈を見続けている
戻らないと知りながら
それでも信じて夢の中



―――――――――――――――
「お菓子」シリーズその8。
幻燈(オレンジ)の中に見えるのは
去っていった貴方の面影。
現実は受け止められず、
思い出の中でしか生きられなくても
貴方だけを想っていれば幸せなのですから。
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