自虐詩 -Diatraction-

□作品No.36〜40
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NO.36

脳内回廊



壊したかった想い

一輪挿しの花瓶
赤薔薇と共に
ベランダからサヨナラと
叩き落すけど
惨たらしく砕かれた
哀れな花弁と茎

壊せなかった想い

濁った純粋が入ってた
今は空のボトル
煌いて見えるのは
床に散らばっている
透明な液体と
硝子の欠片のせい

壊したい想い

薬が溶けてるアルコールに
剃刀とジッポが溺れてる
赤を散りばめた視界には
壊したモノが映ってる
繰り返すのは
意味のない破戒

壊れたかった…何か

生きたい訳じゃない
死にたい訳じゃない
ただ
壊れたかった
ただ
それだけだった



―――――――――――――――
死ぬ事が出来ないから繰り返す破壊衝動。
壊れるのは自分。
でも死ねる訳じゃないからまた苦しむ。
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