自虐詩 -Diatraction-

□作品No.16〜20
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No.16

自傷症



空の奥で
もう一人の僕が呼ぶ
こちらにおいでと
心地好い風
教会の色硝子で
聖痕付けて
割れた鏡を食べて
血の香りに酔う
神を吊るした
逆十字を炙って
胸に神の印付けたら
空の向こうの
僕と交代
綺麗な傷を抱えた躰
輝く多くの傷痕たち
きっと神サマは
僕を天国に導いてくれる



―――――――――――――――
生まれ変われたら、と何度も願う。
次こそは強く生きられますように、と
地獄しか見せなかった神に祈りながら願う。
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