自虐詩 -Diatraction-
□作品No.6〜10
1ページ/5ページ
No.6
蜘蛛の糸(2)
手首に絡まる蜘蛛の糸
鮮やかな赤に染まっていく
天から垂れて僕を捕らえた
逃れられない運命に
僕は捕らえられている
蜘蛛は僕を食べるだろうか
判り切った答えから
逃げたくて
絡まる糸の中で悶える
締付けられた軆から
溢れ出した紅と零れた黒
色に誘われて
天から降りる蜘蛛の群れ
鮮やかな紅に染まっていく
手首に絡まる蜘蛛の糸
―――――――――――――――
精神詩から移動。
「(1)」は「冒涜詩」にあります。
死の強迫観念から逃れられない状況を描いたので…
まぁ、精神詩でも当て嵌まりますかね?
「手首に絡まる糸」は傷跡、
「蜘蛛」は死の事。