ガンダム00@

□光
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*大妄想注意*
ミレイナとティエリアが生存エンドだったら・・・
妄想激しすぎてキャラ崩壊してるかも?許して下さるかた、↓へお進み下さい。












「アーデさん、覚えてます?あの時、眠っていたミレイナに毛布をかけてくれた時の事」
春。とある家の庭先。二人の男女がテーブルに向かい合って座り、コーヒーを飲んでいた。
先程、自らを「ミレイナ」と言ったのは二十五歳位の茶髪の女性。ウェーブのかかった長い髪を二つに結んでいて、どことなく幼い顔つきに見える。
もう一人はパッと見女性とみまごう程整った顔立ちをした少年。紫色の髪に赤い目をしている。
「覚えてるさ」
「あの時、アーデさんがありがとうって言ってくれて、凄く嬉しかったです」
紫髪の少年―ティエリア・アーデは、少し驚いたような表情をした。
「なんだ、聞いていたのか」
「恥ずかしさと嬉しさで言い出せなかったですけどね」
クスクスとミレイナが笑うと、ティエリアも微笑んだ。柔らかな風が吹く。
黄色の花びらが何処からか飛んできてテーブルの上に舞い降りた。
「君は・・・成長したな。けれど根本的な所は変わらない・・・昔のままだ」
「そうですか?アーデさんはずっと優しいまんまです」

また風が吹いた。ミレイナは左手で髪を耳にかける。
その薬指に光ったのは、誓いの印


ティエリアがくれた指輪。
勿論彼の左手薬指にも同じものがはめられている。
ミレイナが欲しいとねだり、お揃いを購入したものだ。

ミレイナの想いがティエリアに向いていると知った時、彼は最初ミレイナの気をそらそうとした。
「僕と一緒にいても君は幸せになれない」と。

彼がイノベイターという特殊な生まれをしたせいなのだろう。ティエリアはかたくなにミレイナの恋心を拒絶した。
しかし、ミレイナはティエリアと一緒にいたいと言った。
ティエリアとなら、一生がもっと楽しくなると言った。
その純粋な心が、彼に決意をさせることになる。
ミレイナを幸せにするという決意を。







「全く変わらないというのも残酷だな」
ティエリアはうつむいて笑う。その笑顔はどこか自嘲的で寂しげだった。
「君はどんどん成長していく・・・その一方で僕はずっと十六歳のままだ」
それを聞いてミレイナは徐に立ち上がった。椅子が無造作に押しのけられる。
驚いたティエリアは顔を上げ、つかつかと近寄ってくる彼女を見た。
「・・・ミレイナ?」
ミレイナは椅子から抱き上げるようにティエリアを強く抱き締めた。椅子が倒れ、耳障りな音をたてる。
「ミレイナは絶対にアーデさんのそばにいるです!いなくなったりなんかしないです!・・・だから・・・悲しい顔しないでください・・」
ティエリアは数秒固まった後、ミレイナを抱きしめ返した。
「大丈夫です。ミレイナは約束破った事なんてないですから!」
ミレイナが無邪気に笑った。




以前はその笑顔が眩しかった。
眩しくてよく見えなかった。
とても遠かった。


しかし今はそれが目の前にある。

変わらず眩しくて眩しくて目もくらむ程なのに、
今はちゃんとまっすぐに見ることができる。

その光が、とてつもなく愛しかった。
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