白い薔薇に滲む赤。

□雨と雪とぬくもりと
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――――あぁ、今日はいつもより格段に寒い。










指先が冷えるのを感じて、隣に寝ているレイの毛布を引っ張った。

今日もこうしてヒト型で自分の片割れの隣にいることが出来るのが、
夢のようで仕方がない。












――――そうだ、あの日も格段に寒い冬の一日だった気がする。





その頃の俺たちはまだガキんちょで、小さな港町に住み着いていた。


外の世界なんてものは知らずに


そのちっぽけな世界の中、


一日一日『生(せい)』にしがみつくようにして生きていた。

















それはまだ、俺たちが二匹の猫だった頃の話。







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