玉響〜symphonia〜
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「コレット、今の質問の答えは?」
「はい」
体育の後の気だるい雰囲気が教室中に満ちている。
「ちょっとあなた達!若者がそんなので、どうするの!」
クラス担任のリフィル先生が叱りつける。
「先生もまだ若いじゃーん」
「そーだよ!」
「大体、今さら昔のこと勉強する意味が分かんねー」
ピシッ…
「zzzzz……」
パリパリパリ……
「あ」
先生から蒼白い炎が出てくる。
「…昔のことを学ぶ意味が分からないだと?今の世界があるのは昔があったからだろーが!様々な昔からの恩恵にすがっておきながら、いい度胸だ!特別授業だ。今ある昔からの恩恵を答えてみろ!物の名前でもなんでもいいぞ。言えるだけ言ってみろ!!」
「え?えーっと………」
沈黙が数分続く。
「…一つも言えないのか?」
「えーっと………」
「言えないのか!嘆かわしい!今のこともよく分かってない奴に歴史を愚弄する資格はない!黙ってもう一度、学び直せ!!」
「…ハイ」
大人しくなったと同時に彼は自分を取りまく、クラスの緊張感に気付いた。
「では授業を再開します」
その一言で、緊張が弛んだ。