玉響〜symphonia〜

□study
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「しいな〜一緒に勉強しようぜ。俺んちで」

ということで、ゼロスのバカでかい屋敷にやって来た。

相変わらず周りの雰囲気も馴染めない、異国のようで。

「ただいま〜」

「お兄様、帰っていらしたんですの?」

てっきり執事かメイドが迎えてくれるかと思っていたのに予想外。
ゼロスより少し赤みの薄い髪の女の子が現れた。
『お兄様』…?

「セレスぅ!?」

ゼロスも予想外だったらしい。

「お前こそ、帰ってきてたのかよ!?」

「いけませんの?」

「いや、いけねぇことはないけどさ…ちょっとビックリしたっていうか……」

「…そちらはどちら様ですの?」

「あ、あたし!?」

いきなり話が振られた。

「あ、えと、しいなは…」

コホンとゼロスが咳払いをする。

「俺様のスイートハニ……もごっ!」

何を言い出すんだいコイツは!
思わず口を塞ぐ。

「た、ただのクラスメイトだよ!」

「クラスメイト…?そうですの……?」

ジロジロと頭から足まで値踏みするように見られる。

居心地悪いねぇ…。


「…ふぅん」

嫌な感じだねぇ…。

「ゼロス様、お帰りなさいませ」

ようやく知った顔の執事が現れ、ホッとする。

「セバスチャーン。ただいま帰ったぞ」

「藤林様もようこそ」

相変わらず丁寧に品のある挨拶をされる。

「あ、どうも」

「すぐお部屋に行かれますか?」

「そうだな。よろしく頼むわ〜」

「かしこまりました。すぐにお飲み物をお持ちします」

「よろしく〜」
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