1
□子猫
2ページ/4ページ
昨日任務の後に家族で出掛けた帰り道、ダンボール箱に入れられていたのを見つけたのだと言う。
だが、生憎とサクラの両親は揃って動物が苦手だった。
「このままだとこの子死んじゃう!!そんなのヤだよぉ・・・」
と訴えたところ、誰か他に飼い主が見つかるまで、という条件付きで暫く飼ってもいいと許しを得た。
「優しいな、サクラは」
頭を軽くたたく。
「ねえ、先生・・・」
嫌な予感がした。
「先生って猫好き?」
・・・やっぱり。
「ダメ」
「好きか嫌いか訊いてるのになんでダメなのよぉっ」
ぷぅっと頬を膨らませる。そんな子供らしいしぐさや表情をかわいく思う。