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□そんな朝
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おはようと言えば、笑顔で返してくれる。
そんな小さな事が、少し嬉しい。
一緒に眠ると、サクラの体温が暖かくて気持ちがいい。
腕の中に抱いて眠ると、安心する。
寝顔が一番かわいいよって言ったら、何て言うんだろうね。
ちょっと照れたあと、真っ赤な顔して怒る?
それとも、オレの一番好きな笑顔で、ありがとうなんて言う?
想像するだけでも、オレの顔がにやけちゃうよ。
朝日がカーテンの隙間から刺して来て眩しい。
いつもサクラはそれで目が覚める。
本人は意識してないが、カカシと一緒に眠った朝、サクラはひどく機嫌がいい。
夢見が良かったのか、はたまた目覚めたところがカカシの腕の中だからなのか。
サクラが起きても、しばらくの間カカシは眠ったままだ。
眠ってはいるが、サクラを抱くその腕は解かれる事はなく、
カカシが起きるまでそのままでいる事になる。
その時間が好きだった。
長いようで短い時間。
無意識のうちでも、自分を離そうとしないその腕に抱かれているのが気持ちがいい。
何も考えず、ただ愛しい人の寝顔を見つめる時間に、幸せを感じる。
そんな時に、いつも思う。
「先生、大好き」
そんな、朝。