ロックオン誕生日祝い!!

□キセキ
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「おやすみ刹那」

「…ああ」

狭いベッドに二人。
ぬくもりを分け合うように寄り添い眠る。

刹那が同じベッドで眠れるようになったのはつい最近だ。
最初は同じ部屋に他人がいるだけで警戒して眠れず。
少し慣れてからは、ロックオンが眠った後に眠るようになり。
やっと、先に眠ってくれるようになった。

目を閉じた刹那の強い瞳が隠れるだけで、驚くほど幼く見える姿に頬をゆるめながら、額に掛かる髪をかき上げてやり、あらわになったそこに優しく唇をおとす。


神様。感謝します。
この子どもと出会わせてもらった運命を感謝します。


誰より神を呪った自分が言うのもおかしいのかもしれないが、ふとそんな風に思うことがある。
だが、それと同時に思うこともあるのだ。

もっと早く出会えていたら…と。

刹那が戦う決意をするより前に、抱きしめ、語りかけ、包み込んでやれたら。
血にまみれた道を選ばずにいられたかもしれない。
これは思い上がりだけれど…。

「もっと早くお前に会いたかったよ…刹那」

願わずにはいられない。
幼い彼に出会って抱きしめたい。
周りがすべて敵なんてことはないと、温かいものがたくさんあるということを教えたい。


この想いが、物語の序章―
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