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□軍人×医者パロ
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「知ってるかいグラハム?この基地に新しい軍医が来たらしいよ。精力的に患者を探し回ってるって噂だ。ついに君もお縄につくしかないんじゃないかい?」

初めて彼のことを聞いたのは親友のこの言葉だった。

「ふん。私は誰かに体を診察されたりするのを好まない。自分以外の人間が自分以上に体のことを知っているのも気味が悪いし、自己管理くらいできているつもりだ」

このときは本当にそう思っていた。
医者は時として患者自身にすら嘘をつく。
自分の体を自分以外の人間に暴かれるのは誰でも良い気はしないだろう。
だからこそ、検診もそこそこにしか受けていなかったのだから。
だが、グラハムは出会ってしまった。
白衣を着た天使に。

「お前がグラハム・エーカーか?子供みたいに駄々をこねるな。検診を受けることも軍人の義務なのに、宿題を嫌がる子供みたいなことをかっこつけてぬかしてるんじゃない」

白衣の天使は、出会い頭に勢いよく啖呵を切り。

「ほら、いくぞ!」

グラハムの首根っこを捕まえて引きずった。

ユニオンのエースであり、誰もが一目置かずにはいられない存在であるグラハムを子ども扱いし、あまつさえ猫を引きづるように…

「痛いことなんかないからな。大丈夫。あんたたちを守るための検診なんだから、大人しく来い」

自分の職務を果たそうとする凛とした横顔にグラハムは高鳴る胸を抑えきれなかった。

「胸が…痛い」

ぽそっと呟いただけだったのに、まだ名前も聞いていない軍医は勢いよく振り返ってグラハムを心配そうに見つめてくる。

「胸!?持病はなかったはずだけどどっか悪いのか?いつから?何か薬は飲んでいるのか?」

立て続けに問われても、目の前の翠の瞳に吸い込まれるように言葉は出なかった。

「おい!…ったく。あんた検診すっぽかしの常連だけどな、パイロットは心肺への負荷が大きい分注意が必要なんだぞ?自分を粗末にするな!ほら、行くぞ!!」

黙り込んだグラハムをどう思ったのか、言葉は強くても先ほどより格段に優しく肩を支えられて歩き出す。
抱えられるように医務室に運ばれながらも、グラハムはただただ軍医の横顔を見つめていることしかできなかった…



というわけで、軍人×軍医設定です。検診嫌いハムと、追っかけまわすニール。…ハムは確信犯に違いありません。
こんな二人はどうでしょうか?
小話は10分で書いたのでいつか丁寧に書き直したいです。

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