STAR HEARTS
□第1章 S.A.S隊員
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「S.A.Sの通知、まだかな……」
落ち着かない表情でアークはベッドに横になり、窓から見える青い空を見上げる。
「そんなに焦ったって結果は決まってるから心配すんなって」
アークの部屋でソファに座ってテレビを見る黒髪の青年、セリオが言った。
セリオはアークと幼なじみで同じく一人身でスペースコロニーに住む親友だ。
セリオはアークとは違い、両親を幼い頃に亡くし、施設で育てられたのだ。
彼もまた、S.A.S隊員の志願者である。
「もうそろそろ来てもいい頃だと思うんだけどな」
「まぁ時期来るだろうよ」
「ホント、セリオは気楽だわ」
セリオはアークの方を向いて「へへっ」と笑うとまたテレビへと向き直った。
その後すぐにメールを知らせる音が部屋に響いた。