文
□愛あればこそ
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「んっ…はぁ…」
薄暗い部屋から微かに漏れてくる切なげな声と荒い呼吸。
グチュグチュと響く卑猥な音。
武蔵は薄暗い部屋で一人、自身を慰めていた。
何時もならば小次郎がいて深い快感を与えてくれるのだが、小次郎はココ数週間宿に帰っていない。毎日のように小次郎に抱かれていた武蔵は自身を弄るだけでは物足りなくなっていた。
自身は溢れ出る先走りでぬめり、仄かな月明かりに照らされいやらしく光る。
後ろの蕾は先走りで十分すぎるほどに濡れていた。武蔵はそろそろと蕾へと手を伸ばした。
「あ…くっ……あぁっ」
ゆるゆると中指を蕾に沈めていった。指が根元まで収まった。
小さく息を吐き出し、指を動かしてみる。
「ああっ!あ…んん…く…はぁんっ…こじっ……ろ…ぉ」
「なぁに武蔵?」
「っ!?」
耳元で聞こえてきた久しい声に武蔵の肩が大きく跳ねた。
「小次郎!お前何でっ!!」
「武蔵の声が聞こえたから来たんだよ?それに…」
小次郎の白くしなやかな手が武蔵の自身へと伸ばされた。
武蔵の自身を握り、ゆるゆると上下に擦る。自然と甘い声が武蔵の口から洩れた。
「あんっ…あ…こ…こじろ…あぁ!」
「こここんなにして…いやらしいなぁ武蔵は。それにこっちも、すごい柔らかくなってる」
武蔵の指を収めたままの蕾はほぐされて、小次郎の指もするりと飲み込む。
「ああぁっ!」
体内を傷つけないように優しく指を動かせば、武蔵の自身から白濁がほとばしり小次郎の手のひらを汚した。
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