\おはなし!/

□ともだちのうた
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出会ったのは俺が4歳の時

居間の天井の柱に座っていたのを発見した

どうやら親父には見えないらしく俺だけが見えていた



「アンタ、だれ?」

「僕はヒバリ。座敷童だよ」



座敷童と言っても何故か学ランを着て中学生くらいの風貌だったのを覚えている

俺が生まれた時から住み着いていたらしい



「ヒバリ、俺の友達になってくれるか?」

「もちろんだよ」





今思えば、これが初恋だった気がする























ヒバリと出会って10年がすぎた頃、事件が起きた



「ヒバリ、ただいま」

「おかえり」



ヒバリは相変わらず学ランを着て天井の柱に座って俺を見下ろしていた



「野球部のやつらとゲーセン行ってきた〜」



俺は学校から帰るとヒバリに今日の出来事を話すのが日課になっていた

ヒバリはフーンと微笑みながら俺の話を聞いてくれる



それが嬉しくて楽しかった



「でさ!俺、彼女できたんだ!」

「へぇ、良かったじゃない」

「へへ〜。超可愛いんだぜ〜!今度ヒバリにも紹介するなっ」

「期待しないで待ってるよ」



多分、初めて彼女が出来て舞い上がってたんだと思う

まだまだガキだったんだ、この頃の俺は









家に初めて彼女を呼んだ時、天井の柱を指さして



「あれ、ヒバリっつーんだ。俺の友達」



とヒバリを紹介した

すごくいい子だったから見えると思ったんだ

でも見えなかったらしく彼女は若干気持ち悪がった



彼女は俺の部屋に行きたいと手を引いた

この時のヒバリの顔、どんな表情してたっけな

思い出せねぇや



そして、俺は部屋で初体験を経験した


彼女が帰って居間へ行くといつもの場所にヒバリがいなかった

今まで居なくなることなんてなかったのに

俺は家中ヒバリを探した

親父が「俺には見えねぇから力になれねぇや」と苦笑いしたのを覚えている




その日からヒバリに一度も会っていない






その後、初体験をした彼女とは別れ俺は野球をする日々に明け暮れた

いつかきっと、またヒバリに会えると信じて

ヒバリは約束してくれたんだ







俺の側にずっといてくれるって










********



「父ちゃーん!」

「ん?どした?」



現在、俺は一児の父親として暮らしている

息子はすくすくと育ち、俺とヒバリが出会った年齢まで成長した



「父ちゃん、友達できた!」

「友達?」

「あそこ!」



息子は天井の柱を指をさした



「ヒバリっていうんだぜ!ざしきわらしなんだってさー」



俺は一瞬、心臓が止まるかと思った



「あ、ヒバリ!どこ行くの?」



息子が目線を天井から動かした

どうやらヒバリが移動したらしい




そして

フ、と誰かが手を握ってくれた気がした



「……ずっとそこに居たんだな」



目の前でヒバリが笑った



『言ったじゃない。君の側にずっといるって』






あの日、ヒバリは居なくなったわけじゃなかった

俺が、見えなくなっていたんだ




『泣くなよ。バカだね』



見えないし聞こえない

けど、そこに居て俺を抱きしめてくれているのを感じる

暖かくて
寂しくて
切なくて



とてつもなく幸せを感じた

「これからも…ずっと側に居てくれよな、ヒバリ」



抱き返すとヒバリはまた笑った気がした



『当たり前でしょ』








【おわり】

*******




茶会で萌えたぎって勢いで書きました/(^o^)\

座敷童は一般的には、赤面垂髪の5、6歳くらいの小童というが、年恰好は住み着く家ごとに異なるともいい、下は3歳程度、上は15歳程度の例もある。髪はおかっぱ、またはざんぎり頭。
性別は男女両方が見られ、男の子は絣か縞の黒っぽい着物を、女の子は赤いちゃんちゃんこや小袖、ときには振袖を着ているという。
はっきりとした姿がわからないために、性別が不明な場合もあるという。

(Wikiより抜粋)



中学生ヒバリでもイケる…っ!と思ってショタバリじゃなくしてみました

5歳くらいのショタバリな座敷童でも良かったんですが

出会った時は4×15
見えなくなったのが14×15
再び会えたねが24×15

とか萌えないか!?と思いまして…
……私だけですか…そうですか…





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