\おはなし!/

□sweet.HOME
2ページ/3ページ





同棲を始める時、プロポーズをした



「ヒバリの一生を俺にください」



って



男同士だから正式に籍は入れられないけど

それでもアンタの側にいたくて

アンタに側にいて欲しくて













sweet.HOME














「ただいまー」

「おかえり」



エプロンを着けたヒバリが玄関まで俺を迎えに来てくれた



「今日早いね」

「早めに切り上げてきたから」



俺のワガママでヒバリには仕事を辞めて貰った

帰ってきたら「おかえり」って言って欲しかったから



ヒバリは「僕の方が高収入なのに?」と渋々ながらも了承してくれた

「君に捨てられたら僕は無職になっちゃうよ」とも言った

「大丈夫、捨てる気ないから。むしろ俺が捨てられそうだし」と返したら

ヒバリは柔らかく笑って「大丈夫、捨てる気ないから」と言った



こうしてヒバリは家で俺の帰りを待ってくれるようになった

だから、事実上 結婚したようなものなのでヒバリの今の職業は『専業主婦』(ん?主夫かな?)で『俺の奥さん』





信じて、ヒバリ

俺は一生アンタだけだよ






「今日の晩御飯なに?」

「カレイの煮付けと炊き込みご飯だよ」

「うまそ〜」



あまり料理が得意じゃなかったヒバリだけど

同棲を始めてから俺のために一生懸命勉強してくれた


今では俺より上手だし(同棲する前は俺の方が上手かったんだぜ?)

ヒバリの手料理はすごく美味しい



俺って幸せ者なのな!






「あ、ヒバリ」



台所に戻ろうとするヒバリを引き止めてキスをする



「ただいまっ」

「…さっき言ったでしょ」

「キス忘れてたのな」



ぎゅっと抱きしめてこめかみ辺りにもう一度キスをした

俺の身体にすっぽりおさまったヒバリは抵抗する様子もなく

ゆっくり俺の背中に手を回した



「おかえりなさい」










暖かいヒバリの身体

優しいヒバリの声

全部が愛しくて



幸せすぎて涙が出そう






「デザートにはヒバリちょうだい」

「ばか」




これからもよろしくな

俺の素敵で可愛い奥さん



.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ