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□治っても。
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氷帝。
香「跡部!」
跡「何だ?」
今はお昼休み、レギュラー陣と一緒に珍しく購買で買った、オニギリとパンを食べていた香は全て食べ終わると、跡部に向き直った。
香「ノドカの見舞いに来るか?」
跡「は…?」
跡部らしくもない間抜けな声を出してしまったのは、本当に驚いたからだ。
向「俺も行きたい。」
跡部をよそに、向日が言い出すと、
忍「行ってもえぇ?」
鳳「俺も行きたいです!
ね。宍戸さん?」
宍「まぁ…気にはなるしな…。」
照れたように顔を赤らめる。
芥「俺も、俺も〜!」
日「俺も…。」
香「だってさ。跡部。」
跡部はため息を吐くと、フッと笑い、
跡「ウチのリムジンで全員連れてってやるよ!」
と、高らかに宣言した。
忍「せやけど…、何で行ってもえぇんや?」
お昼休みが終わる間際、忍足が香に尋ねた。
香「だってさ…、何かノドカを一人ぼーっと過ごさせるの可哀想だし。
ノドカもお前らと会ったら、喜ぶしな。」
跡「…ノドカは花とかって好きか?」
香「あぁ。好きだな。」
跡部はそうか。と言い、頷くと、携帯を取り出し、電話をかけ始め、その場から去った。
忍「何するんか分かる気がするわ…。」
香「ノドカが喜べば別に何でも良いさ。」
忍足は香をマジマジと見ると、
忍「シスコンやなー、香。」
香「…兄貴達よりかはマシだと思うね…。」