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□穏やかな時間を。
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そして、椿と一緒に舞台を観に来たノドカ。

舞台を観たりするのはこれが初めてでは無いのだが…、


椿「女の人、多いわね…。」


ノドカは頷くことしか出来ない。

まさかここまで女の人が多いとは思わなかったのだ。


月碕 鈴(ツキサキ リン)


といえば、まだデビューしたて…、新人だ。

しかし、デビュー作の映画で難しい役柄を演じ、老若男女問わず、人気が有る。
実際、ファンの間での噂だが、ハリウッドに行くと言う話まで有るらしい…。


外見は良く言えば、優しそうな人だが、ある意味悪く言えば、優男だ。

中性的よりも、女性らしい容姿だが、華やかよりも地味な印象すら有る。

しかし、演じた役柄ではそんな事を思わせるスキさえ無い。

ノドカ自身、映画で観た彼と、翡翠の友人としての彼は全くの別人だと思ったのだから。


椿「ノドカのお兄さんは?」


『今日来るって言ってたんだけど…。』


携帯を取り出し、翡翠に連絡を取ろうとする。


♪ー♪ー♪


携帯が鳴り、電話に出る。


翡「ノドカ、ちょっと頼みが有るんだけどさ…。」


『何でも言って。

私に出来る事ならするよ。』


反射的にノドカは答えた。


香とリョーマは勉強関係でノドカに頼ることが多い。


黎弥と翡翠の場合は自力で何でも解決することが多く、あまり人には頼らない。

だから、こんな風に頼られるのは嬉しいのだ。
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