Another
□子供のように。
1ページ/3ページ
春のひだまりの中、俺と##NAME1##は大きな公園を歩いていた。
ゴールデンウイークというコトもあり、此処にはたくさんの親子連れがいた。
砂場や遊具で子供どうしで遊び、親は少し離れたベンチに座り、子供を見てのんびりとくつろいでいる。
かく言う俺達も散歩をしながら花壇に咲く花を見ていた。
『綺麗…。』
ふわりと微笑む##NAME1##も花のようだ。
今日##NAME1##と此処にいるのは、俺が誘ったからだった。
ゴールデンウイークに入る前日の放課後、生徒会の仕事を手伝ってくれた##NAME1##を、手伝ってくれたお礼に、と誘ったのだ。
##NAME1##は『行きます!』と即答で頷いてくれた。
その言葉を聞いて、俺がどのくらい安堵したのかなど、##NAME1##は知らないだろう。
『?
柳先輩?』
俺が小さく笑った事に気付いた##NAME1##が怪訝そうにこちらを見た。
柳「いや、何でもない。」
すぐ傍に##NAME1##がいるのが嬉しくて笑った、などと、俺には言えない。
歩いているとベンチを見つけ、そこに腰掛ける。
柳「楽しいか?」
##NAME1##に問うと、
『はい。
とても。』
柳「そうか…。」
俺が小さく笑うと、##NAME1##も笑った。
『こんなに広い公園があったなんて知りませんでした。』
柳「俺も最近知った。
偶々、姉と買い物に行った際にこの近くを通ってな。
良い所だから、すぐ気に入った。」
『わかります…。』