10/25の日記

00:39
埋まらない距離(ハビ→チプ/MU)
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触れた手から彼の拍動を感じる。ドクドクと変わりなく波打つ心臓が生きていることの何よりの証であった。

「…もっと、力入れてもいいんだぞ。」

ニヤリ、と彼が笑う。俺が出来ないと嘲笑っているようだ。押し倒されたのだというのに、余裕の色を見せる彼に苛立つが、冷静を装う。

「では、遠慮なく」

更に首を絞めていく。少し、彼の顔が歪む。このまま続ければ、本当に彼は死んでしまうかもしれない。死に行く彼の瞳には俺が映るのだろう。そうなれば、彼の最後は「俺」ということになる。

「…お前なんて、死ねばいい。」

ドロリ、と汚い感情が流れた。積もり積もった嫉妬の末路だ。彼は顔を歪めながら、不敵に笑う。

「…俺が死んでも、お前のことは愛さないだろうな。」

彼は死んでも俺のものにはならない。その現実を直視してしまった俺は脱力するのを感じた。

「…なら、俺はどうすればいいんだ…」

力なく呟いた俺の言葉を無視した彼は俺の傍を離れる。俺は距離が離れるのをただ見つめることしか出来なかった。

Fin.



リハビリ3回目。ハビ→チプ大好き!

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