10/23の日記
00:40
予想外(パーシー×チップ/MU)
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※チップくんがまだJΘXにいた時の話です
「おいチップ!」
そう言って声を荒げるのはJΘXに所属している怖がらせ学部2年生のパーシー・ボレスワフ。チップ、と呼ばれた同じく怖がらせ学部1年のチップ・ゴフは面倒そうにパーシーを見た。
「何ですか先輩。」
「お前今挨拶が雑だったぞ!やり直せや!!」
「は?」
チップは先輩の言葉に間抜けな声を出した。チップよりも前に挨拶を交わしたモンスターのそれと大差はない筈だ。それなのにダメ出しをされるとは。チップは「また先輩のイチャモンが始まった…」とうんざりする。
「さっきいた先輩の挨拶と変わらないでしょう。何がダメなんですか。」
「その態度が気に食わねーんだよ!!」
はぁ。つまりはどんなことでもいいから俺にイチャモンをつけたい、ということか。と、チップは解釈する。そうなると、パーシーの気の済むまで怒鳴らせ、彼がスッキリするまで言わせておくのが一番である。そうは思っていてもチップはそうすることが出来ない。何故自分がそんな目に遭わなければならないのか。そういった思いが強いため思わず口が出てしまい、結果ヒートアップしてしまう。今回も例に漏れず、大喧嘩に発展してしまった。
パーシーに殴られた頬を擦りながら、チップはふと思った。何故自分なのか。他のモンスターでは反応しないような些細なことに反応するパーシー。些細なことに気付く程俺を見ているのか、そう考えると不思議に思うチップだった。もしかして、パーシーは俺のことを好きなのではないか。だとしたら傑作だ、とチップは口角を上げる。
「…何が可笑しいんだよ?」
笑いを堪えていたつもりであったが、パーシーには気付かれていた。チップは1つからかってやろうと思い、先程考えたことを披露することにした。
「パーシー先輩、もしかして俺のこと好きなんですか?」
パーシーの反応は、チップの予想外のものだった。パーシーは1つ目を大きく開いたかと思えば、顔を真っ赤にして睨んだ。
「わ、わりーかよ?!!」
今度はチップが目を見開く番だった。
「…ま、マジ…?」
その言葉を聞いたパーシーは顔を歪ませる。何故かそれを見たチップは胸の辺りがズキン、と傷むのを感じた。
「…き、気持ち悪ィよな!ンなこと俺でも知ってるし!!でも好きなんだよ!!!」
「ちょ、パーシー先輩!大声でそんなこと言わないでくださいよ!」
やけくそになったパーシーは叫ぶ。チップは慌ててパーシーの口を手で塞ぎ、そのままパーシーを連れて逃げるようにJΘXのクラブハウスに戻った。
「何すんだよ!」
「当然の対応でしょうが!恥ずかしかったんですよ!!」
「俺の方が恥ずかしかった!!!」
「でしょうね!!」
「恥かかされたってロイさんに報告してやるからな!」
そう言ってパーシーはロイの方へ走り出す。1人残されたチップは先程のパーシーの告白が頭に響いて離れなくなり、頭を抱えることとなった。
Fin.(続くかも…?)
リハビリその2。会話よりも文を多めに書かないとなぁ。まだリハビリ必要だ…。
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