二つ目の本棚
□幻想の果ては―前編―
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しんと静まりかえった闇の中、動く影が一つ。
そこに浮かび上がるのは木の葉の暗部であることを示す肩にある刺青とその顔に着けた白い面。
木の葉の里では禁忌とされ忌み嫌われている狐の面を着けて森の中を音も無く走り抜けるのはまだ若い暗部。
その装束に似合わない小さな体。
面から出ている髪は木の葉では珍しい鮮やかな金色をしていた。
彼の名はうずまきナルト、暗部名を丙(ヒノエ)といった。
未だ幼さの残る12歳という年齢で暗部に所属し、丙という名はすでに最強の忍びの名として他国にまで知れ渡っていた。
しかし、誰もその正体がうずまきナルトであるとは知りもしない。
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