novel : one

□嫉妬*ZXR
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「それじゃあ、私とルフィが船番ね」

 厳正なくじ引きの結果だ。各々が下船していく中、悩む男が一人。
 あいつは本屋にでも行くのか? それとも、遺跡探索か? どちらにろ、同行しても差し支えないだろう。やはりここは誘うか。  そんなバカバかしい事を、ゾロは眉間に皺を寄せながら考えていた。その悩ませてる相手、ロビンは当の昔に下船しているのに。詰が甘いのはいつもの事だ。

「ねぇ、ゾロ。ロビン行っちゃったけど、いいの?」

 なにーーー?! 慌てて後を追う。ちょっと、迷わないでよと、ナミは叫んだが、ゾロは聞こえないふりをした。


 街中に入り、途端賑やかになる。ゾロは、メインストリートを歩き、いつかは見付かるだろうと簡単に考えていた。まずは本屋でも探すか。そう思った矢先にロビンの後ろ姿を確認した。
 おい、と声を掛けようとした時、ロビンの隣に見慣れた男を見付けた。金髪の男だった。ゾロは咄嗟に身を隠した。何だあれは。何がどうなってると、自問自答を頭の中で繰り返した。確かに、ゾロはロビンに感情をぶつけた事はない。しかし、暗黙の事で分かってくれていると思い込んでいた。そうこうしているうちに、二人の姿はもうそこにはなかった。


 泥々した感情が、ゾロを支配する。この感情は何だ。これが嫉妬か。自分は、ここまでロビンにのめり込んでいたのか。誰にともなく、呟いた。もう隠せない、もう隠したくない。この感情の畝りを。俺はロビンが好きなんだ。と、改めてゾロは再認識した。
 先ずは、ロビンに気持ちを伝えなければ。そうゾロは決意し、二人が去って行った方へと足を向けた。


 風がゾロの頬を撫でた。その風が、ゾロの背中をトンと押してくれたような気がした。




あとがき

 ゾロの嫉妬、好きです〜。
 因に、ロビンちゃんの隣にいたコックさんは、買い物中に偶然出会い、進む道が同じなだけでした。ゾロロビファンの皆様、ご安心をv
 上記にも書きましたが、ゾロの嫉妬が大好きなので、シリーズ化するのも面白いかも?と、密かに考えております。こうご期待(何時になる!?)。

Z「俺の感情で遊ぶんじゃねェ!」
T「す・すびばせんー(T-T)」

最後までお読み下ってありがとうございました(^^)


07.04.10

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