詩
□祈り
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私は月と申します
憧れのあの人は太陽と仰います
あなたは眩しすぎるから
正面から向き合うことができなくて
後ろ姿のあなたしか私は知りません
その眩しさが羨ましくて
見失わないよういつも必死で追いかけています
追いかけても
追いかけても
この距離が変わることはないでしょう
追いかけても
あなたに触れることはできないと
この手が届くことはないと
わかっています
それでもあなたを追いかけるのは
この手が触れることはないと知りながら
追いかけ続けるのは
いつか
あなたが気づいてくれるのではないかと
振り向いてくれるのではないかと
浅はかな期待をしているからなのです
せめて
想いの欠片くらいは届くようにと
今日もあなたの背を見つめ
ひっそりと祈るのばかり
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