反戦詩 -Antiwar-

□作品No.11〜15
2ページ/5ページ




NO.12

戦場の胎児



死にたいと思うのは
 腐敗した脳で
生きたいと思うのは
 マトモな脳

秩序のない世界で
奪われる生命目の前に
心は既に無反応
麻痺した手足から
滴るのは青い血
誰のかも解らずに
生温い生命は掌の中

生きたいと思うのは
 腐敗した脳で
死にたいと思うのは
 マトモな脳



―――――――――――――――
正義すら失くす場所。此処では皆胎児同等。
手に受けた血は、他人のか仲間のか自分のなのか、
それすらも判断不可能。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ