反戦詩 -Antiwar-
□作品No.11〜15
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NO.12
戦場の胎児
死にたいと思うのは
腐敗した脳で
生きたいと思うのは
マトモな脳
秩序のない世界で
奪われる生命目の前に
心は既に無反応
麻痺した手足から
滴るのは青い血
誰のかも解らずに
生温い生命は掌の中
生きたいと思うのは
腐敗した脳で
死にたいと思うのは
マトモな脳
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正義すら失くす場所。此処では皆胎児同等。
手に受けた血は、他人のか仲間のか自分のなのか、
それすらも判断不可能。