芸術詩 -Profanation-
□作品No.36〜40
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NO.38
孤独のドラキュリア
望まれもせぬ運命に
抗う事すらも罪で
白き薔薇を求めても
手にするのは赤き薔薇
罪咲き乱れた庭園で
救いを求めたその先は
憎むべきカミサマで
罪ながらに生きる身に
刻み付けるのは罪と罰
銀のナイフで赤き薔薇
今宵も手首に咲き乱れ
甘い赤い罪の蜜
飲み干しては湛え続けて
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「ドラキュラ」とか「吸血鬼」だと
面白みがないので、古風な言い方で。
恰好良く扱われるのは、悲しみを湛えているから。