芸術詩 -Profanation-

□作品No.16〜20
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NO.17

空と蟲



地を這う蟲
空に憧れて
高い高い場所に上った
空が幾分近づいて
これなら
空へ行けると思った
胸を焦がすほどに憧れた空
今ならあそこへ行けるはず
地を這う蟲は空を飛ぶ
ほんの僅かな空の旅
地に落ちるまでの空の旅
地を這う蟲は落ちたけど
憧れ続けたあの空の
永久の住民になりました

空を舞う蟲
理想の地を探して舞う
自慢だった美しき羽は
雨と風とで傷付いて
それでも
まだ見ぬ異郷を目指した
いつかは辿り着けるはず
ボロボロになりながらも
強く願った
疲れ果てて地に落ちた時
空を舞う蟲は夢を見た
憧れ探した理想の地の夢
空を舞う蟲は旅の途中
けれど探し続けた理想の地の
永久の住民になりました

地を這う蟲
空に憧れて
自由に溢れたあの空へ
思いながら狭い空を
見上げていた
空舞う蟲を見付けた時
翅が欲しいと強く思った
強い衝動は膨らんで
空舞う蟲を傷付けた
これなら空へ行けるはず
地を這う蟲は空を飛ぶ
けれど奪った翅では
上手に飛べず
地を這う蟲は地に堕ちた
憧れた空は遥か彼方の夢の中



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対比的に、3聨創ってみました。
自分の中では珍しい前向きメッセージ。
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