芸術詩 -Profanation-

□作品No.1〜5
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No.02

蜘蛛の糸



ユラリ ユラリ
揺れてるロープ
天<ソラ>から垂れてる
細いロープ
頭の真上で
ユラリ ユラリ
風に揺れてる

這い登れば
天国に辿り着けるかな
掴んで 引いてみても
千切れそうもない

僕は登る
天<ソラ>から垂れてる
細いロープに
どんどん登る
ずっと登る

天国はまだ遠い

僕の後には
ユラリ ユラリ
揺れてるロープ
ゆらり ゆらり
風に揺れてる
ユラリ ゆらり
揺り ユラリ
ゆら ユラ ユラり




―――――――――――――――
元ネタは芥川の『蜘蛛の糸』
解りやすいように極楽を天国にしましたが。
「極楽に行きたい」と思うこと自体が
欲に捕らわれている、という事。
犍陀多(カンダタ)は一生辿り着かないな、と。
そんな感想を込めて。
「ゆらり」を漢字・平仮名・片仮名混ぜたのは
虚しい雰囲気を出すため。
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