精神詩(2) -Tranquilizer-

□作品No.96〜100
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NO.97

アルビノセカイ



止まない耳鳴りに
 震える頭では
叫ぶことも叶わずに
黒く染められた指先では
言葉すらも掴めない
嗚呼 崩れていく目の前が
視界はひび割れ
 咽は涸ラ涸ラ
指の間からこぼれたのは
言葉ではなく真実で
腐食していく心臓では
何もかもが届かぬまま



―――――――――――――――
英題は『one day,albino world』。
「ある日の世界」と「アルビノ」を掛けたものです。
ある日突然世界が変わったら…、という不安と
「変わる」事に対する不安と
そんな感じを描けたらな、と。
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