精神詩(2) -Tranquilizer-

□作品No.66〜70
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NO.67

水葬



水槽のある部屋で膝を抱えて
蒼く塗り潰された窓から海を眺めた
今日も穏やかな沖は
誰かを飲んだ故に青く澄んでいる
海の底に沈みたいあなたに
この景色を見せたいと
心から思うぐらいのアオ
私は部屋で独り溺れてる



―――――――――――――――
自虐系かと迷ったのですが。
「水葬」と云う字面の美しさに
見合うだけの綺麗な、けれども
救えない表現を、描いてみたかった。
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