精神詩(2) -Tranquilizer-

□作品No.16〜20
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NO.16

想ノ理



春の想いは



暑さで蒸発

秋の想いは



寒さで凍える

解けた想いは

甘く懐かしい香り

蟲が食む

空から降った想いは

天の香り

地の香り

血の香り

生まれた想いは

林檎の樹に実ってる

裏切者<ユダ>が

叶えてくれるはず




―――――――――――――――
「林檎」は禁忌。
想いは所詮想いであって
本当に叶う日はない、と。
真に叶えることは、あってはならない、と。
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