精神詩 -Lunacy-

□作品No.26〜30
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No.26

アト



空から溢れた光
小さな手で掴もうとした
君はバラバラに砕かれて
光と共に霧散した

海から生まれた風
この身に受けようとした
僕はコナゴナの砂となり
風に吹かれて消えていった

床に散らばった夢
君と僕の歩んだ過去と
君と僕の歩むはずの未来

何も無い闇から降る
割れた硝子は狂気
全てを傷付け砕いて
残るのは二人の跡




―――――――――――――――
英題が『double scar』なのは
「君」と「僕」二人分の傷がそこにあるから。
描いてた輝かしい夢・未来が、
他人・もののせい(事故や災害)に奪われた
その悲しみを描こうと。
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