精神詩(2) -Tranquilizer-

□作品No.106〜110
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NO.106

散佚オルゴル



舞い降りて散らばったCの音
唄は想いになれずに灰
曖昧な糸に紡がれて
理想は嘘で固めた空想となる
真実は触れられて灰
擦り切れた弦を掠めて
床に散らばるCの音



―――――――――――――――
何もない部屋に独り、仰向けになっていた。
誰かの声も、自分の声も、
言葉と認識されず
ただ音となって降り注ぐ。
そんなイメージ。
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