精神詩(2) -Tranquilizer-

□作品No.96〜100
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NO.96

一年
 -如月-



落ち葉の中の
忘れ去られた生命が腐る頃
見慣れた景色は空から堕ちて
涙の混ざった雪と降る
最後に見た季節はどこまでも
不透明な温度の中に
紛れて
埋もれた記憶は無彩色に彩られる


―――――――――――――――
「一年」シリーズその12。
一年で一番寒くて淋しい季節なので
絶望というか、打ちひしがれた感じを
どうにか表したいな、と
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