精神詩(2) -Tranquilizer-

□作品No.91〜95
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NO.91

水葬



全てを飲み込んだのは夜の海原
夜光虫は弔いに揺蕩う
波を創る風はただ冷たく詠い
凍えた魚は蒼く醒めた月の光に
夢を見ながら果てへと還る



―――――――――――――――
『水葬』その2。
修学旅行で乗った夜のクルーズ船から見た
黒い海に青く光る夜光虫を思い出して。
肌寒さもあって不気味と思ったけど
思い出した今は
「銀河の星々が亡くなった人の命なら
海のこの光は海に住むものの命」かな、と。
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