精神詩(2) -Tranquilizer-
□作品No.51〜55
1ページ/5ページ
NO.51
不快指数85
森を泳ぐ鳥に銃を向け
それは慟哭の印
何も撃てはしないのに
相容れぬ感情が流出し
崩壊したのは空中楼閣
何も失いはしないのに
森の湿気る空気を身に付けて
縛り付けるのは
何処かに忘れた人
何も思い出しはしないのに
サヨナラと
天に向かって引金引いて
それでも不快感とは
決別出来ない
―――――――――――――――
傷付いて、傷付いた振りをして
そんな自分が嫌だとは思っても
変われず、また自分に嫌悪する。