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□･･禁忌･･ﾚﾝ
僕達はひとつの命を分け合って生まれた。
神様はなんて残酷なのだろう。
これ以上にない程の幸福と悲痛を一度に与えるなんて。
僕達は生まれた時からずっと一緒だ。
君の我儘も
澄んだ高い声も
僕より少し小さい柔らかな手も
無邪気な笑顔も
全て僕のモノ。
此れからもずっと…
僕達は二人でひとつなんだ。
…そう自分に言い聞かせる日々。
自己暗示をかけないと気が狂いそうだ。
いつかは君が僕の手を離す日が来る。
その恐怖に怯え、不安と見えない相手への憎悪で
僕の心は侵食されていく。
複雑に絡まり合うこの醜い気持ちと、
今にも飛びそうになる理性を、胸の奥底に抑え付けるのが苦しくて堪らない。
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