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□・・禁忌・・レン
どんなに君を想っても
僕の想いは伝わらない。
どんなに好きだと叫んでも
僕の声は届かない。
どんなに願っても
この願いだけは叶わない。
報われない恋だと解っていても
君への想いだけが日に日に大きくなって
破裂しそうなぐらい膨らんでいく。
いくら願っても願っても叶うことのない
この想いを君にぶつけたら
君は受け止めてくれるのだろうか。
神様は
禁忌の恋を
僕を
赦してくれるのだろうか。
本当の僕を知らない、君の笑顔を見る度に
その純真無垢な心を汚したくて仕方なくなる。
醜く汚れた僕自身に侵されて
出口のない闇の底へと落ちればいい。
ただ…
この脆弱な理性を繋ぎとめているのは
僕の名を呼ぶ君の声。
君はまだ知らなくていい。
だからもう少しだけ隣で笑ってて。
僕も笑顔で応えるよ。
入口まであと少し。
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