人生の杜
□自然農
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<野菜の病虫害>
(略記)
わが国の野菜作りは、自家野菜を自給する建前で、小面積の畑で集約栽培をしてきた。
農薬がなかった時代で、ほとんど無農薬栽培を原則としてきた。
農薬を実際に使用しはじめたのは、それほど昔のことではない。
現在のような多量、画一生産農薬時代になると、無農薬で野菜を作ることなど、とうて
い考えられないが、一昔前の防除対策をとり、野草化栽培を行えば、十分野菜の自給は
可能である。
だいたい野菜の病虫害は、防除よりも病虫害の性状を熟知すれば予防できるものだ。
「強健な品種を用いること、健全な土に適期に適作すること、同族のものを近接させな
いこと」。結局、果樹園内や荒地で雑草がわりに多種多様の野菜を混植して作る方法が、
合理的な栽培になっているのである。
◆安全弁として、畑のすみに除虫菊とデリス根の「薬草」を植えておくことをすすめたい。
除虫菊の花とデリス根を乾燥させて、粉末にしたものを保存しておけばよい。
瓜バエなどを含めすべての害虫に対し、水に溶かしてジョウロで散布すれば、野菜にも
人体にも害はなく安心して使用できる。
(強健な品種を用いること、健全な土に適期に適作すること、同族のものを近接させな
いこと、という基本を厳守したうえでの害虫対策だろう)
◆高知県の足摺方面で見た、庭先の野菜畑で遊ぶ、カラスのように真っ黒な地鶏には、
畑の土をかきさがさず、野菜をいためず、害虫をついばむという特技があるが、放し飼
いにすれば面白いと思われる。
果樹園の下草として野菜を作り、こんな地鶏を放し飼いにする。鶏は虫で育ち、鶏糞で
果樹が生長する。これが自然農法の一つの型となるだろう。