お題

□17:ただいま、おかえり。
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※現パロ


家に帰ると明かりが灯っている。

そんな当たり前のようなことが嬉しい

今までは家に帰ることがあまり好きではなかった

家がつまらないわけではない

なんというか、寂しい気分になる

一人では広すぎる部屋

生活感のない部屋

ただいま。の返事はない(むしろ返ってきたら困る。というか怖いし凄い問題だ)

だが今は違う

出迎えてくれる人がいる

おかえり。と言ってくれる人がいる


労ってくれて
温かい夕飯を作っていて

笑顔で迎えてくれる
千鶴がいる


「千鶴、ただいま

おれがそういうと千鶴は笑ってくれるのだ

「おかえりなさい。」

そう言った千鶴が愛しくなって思わず抱きしめた
再度、ただいまと言って強く抱きしめた
























もうすぐ歳三さんが帰ってくる時間だ
私は急ぎ足で玄関に向かう

「家に帰ってきて、お前が居るってのは、いいもんだな」

と歳三さんが前に言っていて
それを聞いた時、泣きたくなるくらい嬉しかった
それ以来私は玄関で歳三さんを待ち伏せしている

微かに足音が聞こえ、玄関のドアの鍵がカチャリと開いた

「千鶴、ただいま」

控えめなちょっと疲れたような「ただいま」
だが嬉しかった
私は飛びっきりの笑顔を作って歳三さんに駆け寄る

おかえりなさい

それを言うと歳三さんはひどく安心した表情をみせて
私を抱きしめてくれるのだ
再度、ただいまと言ってくれる
たったそれだけで嬉しくて泣きそうになってしまった















ただいま、おかえり

おかえり。と言われるとひどく安心するのは私です
2010830
企画さま提出

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