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携帯を開く。もう何度目だろうか。
気づいたら、メールが来ていないか確認してる。
・・・アイツがそんな、メールまめじゃないことくらい分かってるのに。
それでも確かめてしまうのが悔しい。
「・・・阿部のアホ」
悔し紛れに小さく呟いてみる。
だけど、そんな呟きでもアイツの名前を呼ぶと――
胸が、痛い。
いつからこんなに意識するようになったんだろう。
意地悪で、愛想なくて、俺にばっか冷たくて。
・・・けど、たまに気まぐれに向けられるそのやさしさに。
気づいたら、はまってた。
アイツは、俺のことなんて好きじゃないのに――
神様。どうか俺の気持ちをアイツに教えないで。
このまんま・・・友達でいいから、傍にいさせて。