拍手のお話
□尾浜先輩シリーズ
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竹谷 八左ヱ門
『竹谷せんぱーい!』
「お!来たな!で、どうだ?調子は」
『ばっちり順調かと!』
「おー、そうかそうか!よかったな!」
『これも竹谷先輩のおかげですっ…だから、あの』
「ん?今日はどうしたんだ?」
『お、お、おっ、尾浜先輩って、どんな子がタイプなんでしょうか…!』
「おお?気になるのか?」
『はいっ、気になって!最近は夜も眠れなくて寝不足なんですわたし!』
「あーっ、でも俺今から委員会の集まりがあるんだよ…」
『はうっ、そんな事なら喜んでお供します!』
「よしゃ!じゃあさっそく行くぞ!」
『はいっ!』
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「あー、お久しぶりです」
『また会ったね、生物委員会の一年生諸君!』
「ほんとだー、またお手伝いの先輩だ」
『でもお手伝いなんかじゃなくてわたしにとっては任務なんだよ!』
「尾浜先輩にぞっこんらしいぜ」
「あはは〜、なにそれ〜」
『一年は組の君たち!言っておくけど、尾浜先輩はわたしののなんだから!』
「先輩、おしゃべりはいいんで。ジュンコが怒ってますから」
『あ、は、はい…分かってるんだよ、うん』
「あはは!なんだ、孫兵には弱いんだな」
『だ、だって…孫兵くんとジュンコちゃん怖いんですもん』
「まあまあ、慣れれば大丈夫だって!」
『う…そうですかね』
「ねえねえ、お手伝い先輩!尾浜先輩のどこが好きなのー?」
『優しくてー、可愛くてー、面白くてー、かっこいいとこー』
「うわあー!まじだー!」
『…マジに決まってるでしょうが!』
「あ、そう言えばなー」
『はい!何でしょうか!』
「勘右衛門がさ、おしとやかな子が可愛いって言ってたの聞いた事あるな」
『…お、おしとやか…!!』
「え?な、何か悪い事言っちゃった…?」
『あ、あの…わたしっておしとやかでしょうか?』
「え!あ、ああ!おしとやかって言えば…おしとやかなんじゃ、ないか?な、孫兵?」
『ほ、ほんと…!?』
「僕が思うに、おしとやかさの欠片もありませんね」
『ううう…っ!!』
「こ、こら!孫兵」
「だって、本当の事言ってあげないと可哀想じゃないですか」
『そ、そんなあ!』
「お、俺は元気な子が好きだぞー!」
『慰めになってない…!!』
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